日本人彫刻家による貴重な本。バルセロナを訪れるには必読。
著者である外尾氏は、今もサグラダ・ファミリアで作業をされている主任彫刻家であり、今ではサグラダ・ファミリアのチームでの古株の一人だ。
同じ日本人として、このような世界を代表する重要な建築物に実際に携わっておられる方の本が読めるのは非常に貴重だ。
カタルーニャ地方の土色のモコモコした原風景を見て、そしてこのサグラダ・ファミリアを見ると共通するものを感じたものだが、重力による逆アーチが設計に取り入れられていたということはこの本を読んで初めて知った。
10年以上前に訪れたときは、あと200年かかると聞いて、その妥協を許さない態度と、そして同時にのんびりしているスペインの国民性を育てられた時代を超越した神の家にはてしない崇高性を感じたものだが、今では、コンクリートをつかって2020年に完成させようとしているらしい。そんな効率重視でできた建物になってしまっていいのだろうか。
ガウディのオリジナル、そして外尾氏の天使のオーケストラの彫刻、そして今、サグラダ・ファミリアに起きている激変。もう一度、この本を手にバルセロナを訪れてみたいと思った。
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泣かずにおれない感動
実際にバルセロナにいってみたことがあります。新婚旅行でした。というか、サグラダファミリア教会を
みたいというだけで、新婚旅行の行き先をきめました。幸いなことに、家内も反対しませんでした。
わたしは中学生のころからしってましたが、家内は実物を目の前にして、驚愕してました。
外尾さんの人生も只者ではありませんが、ガウディの人生も尋常ではないですね。
教会建築に生涯をささげるという、崇高な生き方をした人で、とても感動し、尊敬の念を感じました。
また、わたしは3D-CADをつかって仕事をしていますが、ガウディの構造強度の考え方、面定義のアイデアは
天才ですね。物理学者が理想的強度構造を考えたみたいで、本質を見抜いています。
いうまでもなく、見た目にきれい、かつ定義がシンプルという二つの考えを満足する曲面を造形
することはかなりの才能と労力が必要です。生まれ持った能力も必要です。
しかも、破綻の兆しもないバランスのとれた造形物に仕上がったときは、感動のあまり涙ぐんでし
まいます。泣かせるわ、ガウディ。
禅画の要素にもちかい、シンプルな美しさですね。
ただし、そこまでいくには、膨大なカソリックの読み物を頭にいれてからでないと、
整理がつかなくてごちゃごちゃしそうですね。
死ぬまでにもう一回でもサグラダファミリア教会を訪ねることが、私の人生の大きな一つの目標
となりました。
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建築の不思議
ガウティはたしかに宗教のために大聖堂をつくりたかつたのでしょう。
それはピラミッドのように長く生き続けてほしいと願ったのかもしれません。
いまなお完成しない、おそらくこの建造物は完成することはないでしょう。
つぎに引き継ぐ者がいずれガウディ本人との関わりの無い者に引き継がれるからだとおもいます。伝言は多様に解釈され、あのなんともいえない形をわたくしが見たとき。
これは、永久に完成してはいけないガウディの作品なのではないかと
おもいました。 建築とかに惑わされずただ読み物として価値ある一冊だとおもいます。
ぜひページをめくりあなたの心をめぐらせとみるのもいいかもしれません。
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重みのある言葉
ガウディが残したメッセージを受け継いで、
サグラダ・ファミリアの建築を進める職人の言葉である。
サグラダ・ファミリアという名前を知らなくても、
ガウディという名前を知らなくても、
どこかで一度くらい目にしたことがあるのではないだろうか。
その名前は知っていても、
そこに残されたメッセージを知るのはまた少ないのではないだろうか。
28年間、ガウディが残した建築に携わり、
そのメッセージに触れてきた者の語る言葉はどこかしら不思議な重みがあります。
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「違いの分かる男」が語るガウディ
この本を読むまでの私の知識は、サグラダファミリアという
とてつもない教会をガウディという人が設計して、
きっと私が死ぬまでには完成しないらしい。
そして「違いの分かる男」がそこで主任彫刻家になっています。
…というものでしたが、
「違いの分かる男」が語る本書には、グイグイと引き込まれ、
一気に読み切ってしまいました。
あのトゲトゲの形がどんな意図と方法で造形されたのか、
建設の過去と現状はどのようなものか、
そしてガウディとはどのような人であったのか。
どれもこれも興味深いエピソードです。
この本は、当たりでした。
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